MRIに行った。前回行った場所と同じだ。同じなので、またもや片膝をついて話しかけられてしまった。茶ももらったけど、熱くて飲めなかった。喉が渇いていたのに! 靴下は履いてきたと言ったら片付けられてしまった。えーっと、あとは、、、。
今回は造影剤を入れないと数ミリのものを見るので見えにくいんだとかで、喘息持ちにはあまりよくない(咳が出るようになってしまうかもしれない)のだが、造影剤を入れて撮影するよ、ということになった。
造影剤・・・ってのがどんなもんか知らなかったが、きっと昔母がやったようにすごく痛いものなんだろうと勝手に思っていた。母がやったのはなんだったのか、全然わかっていなかったのだが(カテーテルとか?管を入れていたような気がする)そういうものではなかった。
ハラハラしながら点滴の管を刺すと言われる。点滴だったら入院中にやっていたので大したことはない、とわかっていた。しかし、看護婦さんが「痛い」という。入院中の点滴は手首と肘の間辺りに刺していたが、今回の点滴の管(針)は手首の辺りに刺す。丁度親指の付け根(手首の辺り)で骨が出ている辺りだ。柔らかくないから痛い、というようなことを言っていた。
私は針を刺す瞬間を見ていたい人である。その方が心休まるのだ。いつ刺されるか、とどきどきしているよりも、刺されるところを確認していた方が心配ない。
しかし、診察台?に寝転がっている状態では、針が刺さるところは見ることが出来ない。
確かに、普段の採血や献血よりもちくっとした気がする。
血が固まらないように生理食塩水を入れておく、と看護師さんが言った。
もしかして、入院中にマックスディバイダーになっていたあの赤いぐるぐるに入っていたのは、生理食塩水だったのだろうか? 全然、考えもしなかったが、そうなのかもしれない。なにかすごい薬(すごいってなにが?)だと思っていたのに、食塩水だったとはちょっと残念だ。ラジエーターに入れる不凍液が水だと知ったときのショックに似ている。(今調べたら、不凍液はきれいな水じゃなくて、やはりすごい水なようだ)
今回は頭をMRIで撮影するので、頭をU字型をした溝に入れる。Uをひっくり返してその中に頭を入れるのだ。前回のようにヘッドフォンで音楽を、というのは出来ないので、耳栓を貰う。膝を曲げていた方が楽、ということで、膝枕(この場合は、膝を乗せるための枕)をセットしてもらう。頭とU字の間にはクッションをつめられる。毛布をかけてもらう。手には緊急用に押しボタンブザー?を握らされる。目を開けてはいけません・口をあけてはいけません。今朝は鼻がつまってどうしようもなかったが、今は大丈夫だ。途中で口をあけたり、どうしても動きたくなったり、狭いところが怖い!ってなったりしたらこのボタンを押してください。その代わり、もう一度最初から撮影になります。
途中で引っ張り出して造影剤を入れます。
などなど、説明を聞いた。
ふーん。最初は造影剤を入れないのか。
なんて思いながら機械に吸い込まれていく。
前回のように外を見ることが出来ないし、動くことも出来ないのでやることがない。遠くでドラムがリズムをとっている。ずんちゃずんちゃずんちゃ、ってね。ときどき、どどどどど、とか別の音が入る。ヘビメタだよなあ、なんて思ったりした。ここでヘッドバンキングなんてしたら取り直しになってしまう。そういや平田は今日、隊長岩永さんの劇を見に行っているんだよなー。帰りにレスキューフォースのDVD借りてこようかな。(最初の方は録画していなかったから持っていないのだ)きっと、そろそろ安くなっているだろうし。
結構長く入っていたと思う。
引っ張り出された。
造影剤を入れます、とかそんな声が聞こえた。
病院にいたときの点滴のような冷たさはなかったが、なにか入ってきたのはわかった。全然動けないので(多分、外に出ているのだから動いていいのだと思うけど)点滴針を刺している左側の二の腕下側(ベッドに面している側)がダルイというか冷たいというか、という感じだった。ここを造影剤が通っているのかな、とか。一瞬(二瞬)だけ首の後ろ右側辺りもピッというか、ちょんというか、なにかがあった。それが造影剤と関係しているのかはわからない。それからまたMRIに戻された。
おそらく、MRIに入ったまま造影剤を入れ続けていたのだと思う。ドラムの音のあいだで、人の声が聞こえた。イチニサンとかタイミングをあわせている声だった。なにをやったのか知らないが、高度医療の現場でイチニサンの掛け声は、不似合いだと思った。イーアルサンでも不似合いだけど。(ワンツースリーでも・・・)
はい、お疲れ様でした。
引っ張り出されて点滴管を抜かれて絆創膏を貼られて、半分寝ていたような私は何の反応もできず、そのままエレベーターで更衣室へ降りていった。
更衣室に入って休憩。なんだか疲れたなあ。
そして聞くのを忘れていたことに気付いた。今日は酒を飲んでも良いんですか?
もちろん、そう直接的な言い方をするのは恥じらいのある乙女なので「飲んだらいけない薬とかありますか?」と私は事務員の人に聞いた。その場には事務の人しかいなかったからだ。
結果。ありません。
ということなので、今日は家に帰って酒が飲める飲めるぞ、酒が飲めるぞ。
会計。
12430円